小児科2015

小児科 2015① 65%

4種混合(DPT-IPV)は生後3カ月から

BCGは生後3カ月から6カ月未満

 

学校検尿は主にIgA腎症、膜性増殖性糸球体腎炎などの慢性糸球体腎炎の早期発見のために発案され、予後改善に貢献している。

先天性腎尿路奇形では蛋白尿が出現するが常に尿比重が低いため、現行の検尿システムでは偽陰性となり、発見することが難しい。

 

アナフィラキシーは即時型アレルギー反応の代表的な臨床型であるが、アスピリン不耐症、運動誘発アナフィラキシーのようにIgEが関与しない病型がある。

 

いわゆるアレルギー疾患の中で、アトピー性皮膚炎は即時型アレルギー反応の関与が最も少ない疾患である。

 

乳児の心雑音では、大動脈縮窄の鑑別を要する。⇄上下肢の血圧測定

 

インターフェロンγ遊離試験(IGRA)は結核菌特異抗原刺激によってエフェクターT細胞から遊離されるインターフェロンγを指標として、結核感染の診断に用いる検査法である。IGRA陽性の場合は、結核感染はほぼ間違いないと考えられるが、陰性であっても未感染と安易に判断はできない。特に乳幼児では感度が低いといわれている。結核の確定診断は、結核菌の検出(培養、PCRなど)である。

 

ダウン症候群に合併した一過性骨髄異常増殖症(TAM)

 👉増加している白血球でGATA1遺伝子の異常が見られる。

 TAMを認めた患者の約20%が1~3年後に急性巨核芽性  白血病に進展する。

 自然に白血球は低下することが多いため、経過観察だけで済むことが多い。抗がん剤(低容量Ara-C)による治療は、白血球増加に臓器障害(呼吸障害、肝線維化など)を伴う場合に適応となる。

 

全身性エリテマトーデス(SLE)では血清補体が低下するが、若年性特発性関節炎(JIA)では増加する。

CRPはSLEで陰性~弱陽性、JIAで陽性であるが、赤沈はいずれも亢進する。

 

巨舌、フロッピーインファント、心肥大があればポンぺ病乳児型を考慮する

 

第5指単一屈曲線はDown症候群で認める。

 

HOMA-IR (インスリン抵抗性)=空腹時インスリン値(μU/ml)×空腹時血糖値(mg/dl)÷405    ≧ 2.5の場合はインスリン抵抗性ありと判定する。

 

両側性網膜芽細胞腫では放射線被爆による二次がん発症を少しでも下げるために、CTは避けるべきである。MRIの方が望ましい。

 

早期未熟児貧血…Epo産生↓ 治療:輸血、Epo投与

晩期未熟児貧血…母体から移行する貯蔵鉄が少ないため起こる 治療:鉄剤投与

 

先天性QT延長症候群は孤発例、常染色体性優性遺伝で聾を伴わないRomano‐Ward症候群の他に、常染色体性劣性遺伝で先天的な聾を伴うJervell‐Lange‐Nielsen症候群があり、家族の心電図検査とともに、聴力障害の合併を鑑別する必要がある。

 

腹壁破裂である。出生後の手術としては、以前には一期的に閉鎖術が行われてきたが、最近ではSilo形成がおこなわれることが多い。Ladd手術は腸回転異常症の術式である。

 

Hirschsprung病が疑われ、確定診断のための検査が必要である。直腸粘膜生検・xs・内圧検査の3つは必須である。

 

小児科 2015② 75%

女児の二次性徴の出現順序は以下である。

乳房の発育 → 恥毛の発生 → 腋毛の発生 → 初経 → 骨端線の閉鎖

 

流行性耳下腺炎の出席(登園)停止期間は、耳下腺、顎下腺または舌下腺の腫脹が発現した後5日を経過し、かつ全身状態が良好になるまでである。

 

生後3ヶ月くらいまでの尿濃縮能は成人の約50%であり、2歳ごろまでに成人と同程度(1400mOsm/L)になる。

新生児の湿球対濾過量は成人の約1/5であり、2歳ごろまでに成人と同程度となる(100-120mL/分/1.73m2)。

 

新生児のナトリウム再吸収率は成人の約85-90%であり、生後2か月までに成人と同程度となる

酸排泄能は生後1-2ヶ月で成熟する。

 

SpO2が90%以下であることは、通常PaO2は60 mmHg以下であり緊急の対応を要する状態と言える。

 

ファロー四徴症無酸素発作の対応

まずだっこをし、体血圧を上昇させ、静脈還流量を増加させる。

→静脈還流増加後に酸素飽和度を確認し、酸素を投与する。

 

1人の発症者が周囲の免疫を持たない人に感染させる二次感染者の数(基本再生産数)は病原体の感染力を示す指標となる。各疾患の基本再生産数は、以下の通りである。

a.麻疹:16~21

b.風疹:7~9

c.ムンプス:11~14

d.水痘:8~10

e.インフルエンザ:2~3

 

新生児RDS

胸部エックス線写真では網状顆粒状陰影や気管支透亮像が見られる。

 

水痘の潜伏期間は、14~21日である

 

胆道閉鎖症は、東洋人に多く、年間約200人発症する。乳児肝炎との鑑別は難しい。直接ビリルビンが上昇し、生後90日以内、できれば60日以内に葛西手術がおこなわれることが望ましい。

 

鎖肛の診断は、生後少なくとも8時間以上たった時点で倒立写真撮影してタイプ別診断をおこなう。小児科