ss神経2016

神経

2016① 65%

L5/S1レベルの腰椎椎間板ヘルニアの症例ではS1神経根の症状が想定される。

 

デルマトーム

首肩…S2~S3

腕…外側から内側へU字にC5~T2

乳頭…T4

鼠径部…L1

大腿…L2~L3

膝から下…内側からL4, L5, S1

 

高次脳機能障害精神障害者保険福祉手帳の対象である。

 

中枢神経の髄鞘…オリゴデンドロサイト

末梢神経の髄鞘…シュワン細胞

 

ALS

診断基準では、より電気生理学的所見を重要視したAwaji基準が用いられてきている。予後不良因子として、球麻痺発症、呼吸障害発症、高齢発症、栄養状態不良、症状が身体の一領域から隣接する領域に速く進展すること、が挙げられている。  

筋萎縮性側索硬化症の針筋電図では陽性鋭波を認める(脱神経所見)。

 

dopamine transporter (DAT) SPECTは線条体におけるDATに高い親和性を有するイオフルパンを用いて行う検査で、黒質線条体ドパミン神経細胞変性を伴う疾患で低下する。本邦では2014年1月から放射性薬剤(123I-FP-CIT、ダットスキャン®静注)が発売され一般病院でも実施可能となった。したがって、本態性振戦、正常圧水頭症、Alzheimer病、薬剤性parkinson症候群では正常所見を示す。←最近の治療なので出やすいかも

 

多系統萎縮症…①②③いずれも自律神経障害はほぼ必発であり、突然死のリスクが高い。

パーキンソン病と異なり静止時振戦はめだたない。

  1. MSA-C(オリーブ橋小脳変性症)
  2. MSA-P(線条体黒質変性症)
  3. Shy-Drager 症候群

 

本邦では発症4.5時間以内の超急性期脳梗塞に対してアルテプラーゼを用いた経静脈的血栓溶解療法が実施可能である。ウロキナーゼ、パミプラーゼ、モンテプラーゼ、デスモテプラーゼはいずれも投与できない。

 

塞栓源の不明な脳塞栓症(Embolic stroke with undetermined sources: ESUS)の診断を問う。ESUSは、頭部MRI、神経超音波検査、脳血管造影、心電図等を実施し既知の塞栓源が存在しないことが診断基準である。長時間モニター心電計を装着したESUSの30%に、発作性心房細動を認めた。ネックレス型、体内挿入型など各種機器が開発されている。

 

左頭頂円蓋部髄膜腫の症例である。95%は30歳以降、40~70歳に好発する。小児髄膜腫は少ない。円蓋部硬膜に付着部を有し、外頚動脈(中硬膜動脈)より腫瘍陰影が描出されている。典型的な場合はsunburst appearanceやovershadowingの所見を呈する。本症例は腫瘍辺縁に脳浮腫を伴っており、頭蓋内圧亢進による頭痛・嘔吐を伴っている。治療は外科的摘出が第一選択で、発生母地である付着硬膜を含めて全摘出する。術中出血をコントロールするため術前に腫瘍血管塞栓術を行う場合もある。病理検査は、髄膜腫に典型的な所見として渦巻形成 (whorl formation)が認められている。

 

膠芽腫

特徴的な大脳深部への浸潤像を呈しており、ADLを落とさずに全摘することは不能であると考えられるため、aは誤り。 強度変調放射線照射はIMRTとも呼ばれ、正常脳への放射線の影響を抑えながら、腫瘍への高線量照射を可能にする方法であるため、膠芽腫での有用性が期待される治療であり、bが正しい。

 

2016②

脳脊髄液検査

頸静脈を圧迫すると髄液圧は上昇する。

両側うっ血乳頭を認めても頭蓋内に占拠性病変がなければ施行しても良い。

→どのようなときは髄液検査していけないかというと、腫瘍や出血などのマスが原因で脳圧が亢進しているときです。CTで腫瘍や出血などがあり、うっ血乳頭があったら検査してはいけません。(つまりうっ血乳頭単独の所見なら髄液検査OK)

 

.ヘルペス脳炎では周期性一側性てんかん様放電(PLEDs)を認める。周期性同期性高振幅鋭波はCreutzfeldt-Jakob病で認める。

正常な成人男性は安静閉眼時に8~13Hzα波を認める。

 

強直性筋ジストロフィー:常優

Duchenne型筋ジストロフィー:伴劣

Becker型筋ジストロフィー:伴劣

肢体型筋ジストロフィー:常劣

顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー:常優

 

Onufrowicz核は外尿道括約筋を支配している。この障害で排尿障害をおこす。(ALSはOnuf核が障害されないため排尿障害をきたさない。)

脊髄の側核交感神経であり障害で発汗低下となる。発汗過多は視床などの中枢性の障害で出現することがある。橋には排尿中枢がある(cf.排便中枢は仙髄)。

 

視神経脊髄炎

多発性硬化症と違い、インターフェロンβでなくステロイドで再発予防とする。

失明に至るような重度の視神経炎を呈することがある。

血清で抗AQP4抗体陽性のことが多い。

急性増悪期にはステロイドパルス療法や血漿交換療法を施行する。

 

中脳被蓋部の萎縮は進行性核上性麻痺、側脳室の拡大と高位円蓋部脳溝の狭小化は正常圧水頭症に認められる画像変化である。

 

純粋自律神経機能不全症:pure autonomic failure

多系統萎縮症,パーキンソン病/レビー小体型認知症を発症しうることが知られている.

純粋自律神経不全症は,自律神経節の神経細胞脱落により生じ,起立性低血圧やその他の自律神経症状を引き起こす。

 

純粋自律神経不全症は,以前は特発性起立性低血圧やBradbury-Eggleston症候群と呼ばれていた病態で,中枢神経系の障害を伴わない全般的な自律神経障害を指す概念である。この疾患は,中枢神経系と節前神経に障害がみられないという点で多系統萎縮症とは異なる。純粋自律神経不全症は女性に多く,40~50代で発症する傾向にあるが,死に至ることはない。

病因は通常不明である。

一部の症例ではシヌクレイノパチー( パーキンソン病 : 病態生理)が原因であるが,シヌクレインの蓄積はパーキンソン病,多系統萎縮症,およびレビー小体型認知症でもみられる。一部の純粋自律神経不全症患者は,最終的に多系統萎縮症またはレビー小体型認知症を発症する。ときに,自己免疫性自律神経性ニューロパチーが原因のこともある。

主な症状は起立性低血圧であるが,発汗減少,暑さへの耐性低下,尿閉,膀胱痙攣(失禁の原因となりうる),勃起障害,便失禁または便秘,瞳孔異常など,他の自律神経症状がみられることもある。

(診断) 臨床的評価

診断は除外診断による。

 

レビー小体型疾患発症の自覚症状のひとつに、嗅覚脱失がある。

 

前頭葉徴候

  1. 人格の変容
  2. 遂行機能障害
  3. 記憶障害 主にワーキングメモリーの障害
  4. 抑うつ
  5. 注意障害
  6. 異常反射 把握反射,手探り反射,吸引反射,手掌おとがい反射,緊張性足底反射,交差屈曲反射
  7. クラル現象
  8. カタレプシー かたまったまま。統合失調症の緊張病症候群によくみられる。
  9. 尿失禁
  10. 失語
  11. 半側空間無視
  12. 自発性の低下
  13. 嗅覚異常